12.25 早读 |娘のケーキ——桐人papa老师_日语_早早_晨光

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娘のケーキ

娘がケーキを作っている。普段料理はおろか、家事手伝いもほとんどしない娘が。台所に立っている。物珍しくて、私は入り口のガラス戸ごしにそっと覗いた。

どこから買ってきたのか、簡単手づくりセットなる大きな箱から、ごそごそと材料を取り出している。紙でできた型を丁寧に組み立てながら、鼻歌なんか歌っている。

娘は高校1年生だ。そして今は2月。これが何を意味しているのか、鈍感な私でも分からないはずがなかった。あまり見ていると怒られそうなので、私は台所をあとにした。しかし今はお昼だ。台所にカップ麺があったはずなのだが、どうにも入りづらい。

2階から息子がどたどたと降りてきた。

「父さん、腹減った」

息子は受験生だ。毎日部屋にこもってずっと勉強している。私はともかく、頑張っている息子にカップ麺じゃあまりに不憫だ。

「何か買いに出るか。春樹何がいい?」

「モス食べたい」

「よし、行くか」

冬美に何がいいか聞いてきて、と息子に頼んで、私は出かける準備をした。

息子と車に乗り込んで、発進させる。

「冬美は何がいいって?」

フィッシュバーガーか。昔、小学生くらいのころは、かならず照り焼きチキンバーガーだったのに。食べ切れなくていつも残していたが。いつの間にそんなヘルシー志向になったんだ。

「冬美、何作ってた?」

さりげなく息子に聞いてみた。

「ケーキだった。チョコケーキ。見んなって怒られた」

息子は苦笑した。

「鈴木君にあげるんだな」

意外にも息子はこともなげに言った。

「鈴木君?」

私は一瞬助手席の息子を見た。車が少し揺れた。

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排版:御子

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